Lithograph
アートのある暮らし
石板を使ったリトグラフは作家の手作業で刷られています。刷り方は同じでも石の種類や表情により同じ作品に仕上がることはなく、作品の雰囲気が1点1点異なります。
多くの枚数を刷れる利点がありますが、複製画ではありません。作家は作品の限定枚数を決め1枚1枚丁寧に刷り上げます。作品にサインと共に書かれる「エディションナンバー」は作品の通し番号で、複製画ではなく全てがオリジナルの原画という証です。
リトグラフは作家による制作過程の形跡が作品に表れているため美術鑑賞を堪能できます。また、絵画作品に比べるとリーズナブルな価格であるため「手にしやすいアート」でもあります。人の手から生み出されている軌跡をしっかりと感じられ、そして作品の評価や価値に左右されない点がリトグラフの大きな魅力です。アートを暮らしに取り入れたい、アートを集めたい方におすすめの美術作品です。
リトグラフとは
1798年にドイツのA・ゼネフェルダーの発見から生まれた石版画の手法です。100年以上の歴史を持つリトグラフは、版の表面を削らず、描いたものをそのまま印刷のように写し取ることができます。
「水と油の反発」の科学反応の原理を利用し、にじみや、かすれ、作家の筆圧に至るまで細密な表現をそのまま忠実に再現できます。
作業量が多く複雑な工程ですが、細かい部分まで表現できるため、多くの芸術家に愛されている印刷方法です。現在は石板ではなく金属板を使用して作ることが多いのですが、ANTRYでは、石板で製作された貴重な作品のみを取り扱っています。
作家プロフィール
Laurent Mathelin ローラン・マテラン
1958年パリ生まれ。パリ国立美術学校にてデッサン、彫板リトグラフを学び、1984年ロンドンRoyal College of Art奨学生となる。
1981年からパリ、ドバイ、北京、バーレーン、東京などの世界各地の主要都市にて彫板回顧展、現代版画展、展覧会を開催し、国際的に活躍の場を広げている。
1985年Beaux-Arts Contract(パリ国立美術学校の姉妹校)設立に携わる。同年10月リトグラフのアトリエ「La Bête à Cornes」を設立。